みんな何かを探している。片山慎三監督のヒューマンサスペンス映画『さがす』を観た感想

映画

2022年公開当初から気になっていた映画『さがす』を今更観たんですが、予想を見事に裏切られる衝撃の展開に色々なことを考えさせられて、とっても面白かったので紹介します(^^)

ストーリー

舞台は大阪の下町。父・原田智と二人で暮らす中学生の娘・楓。
どこか頼りない父親としっかりものの娘で贅沢なくらしはできないが平穏な日々をおくっていた。
「お父ちゃんな、指名手配犯中の連続殺人犯みたんや。捕まえたら300万もらえるで」
いつもの冗談だとおもい、相手にしない楓だったが翌朝、父は姿を消していた。
自分は捨てられたのではないかと孤独と不安に押しつぶされそうになりながら、必死に父の居場所の手がかりを探す楓。
ついに日雇い現場の働き手の中に父の名前があることを見つける。
「お父ちゃん!」
楓の呼びかけに振り向いたのは、同姓同名の知らない男だった。
失意に打ちひしがれながら、町を歩く楓の目に飛び込んできたのは「連続殺人犯」の指名手配チラシ。そこにいたのは日雇い現場にいた父と同姓同名のあの男だった・・・

評価 4.5/5.0

映画を知ったきっかけ

わたしがこの映画を知ったきっかけはポスターでした!
この下のポスターが『さがす』のポスターなんだけど、どこか暗くて不穏な雰囲気に包まれていて、見かけたときにこの映画はなんだ!?と興味をそそられました

初めて見たときは気づかなかったけれど、それぞれの登場人物が何かを探している描写になっていて

指名手配犯を探す父、父を探す娘、死にたい人を探す男

が写されています

インパクトが強くてどういう映画なんだ!?と気になるけれど、絶妙に映画の概要が隠されていて実際に観たくなるデザインだと思います

このポスターはなんとなく韓国映画っぽさがあるなぁと思っていたのですが、調べてみるとやはり韓国のデザイン会社が制作されていたそうです!

少ない情報量で目を引くデザインの韓国ポスターは、まさに『さがす』にぴったりで制作者たちに拍手を送りたい

鑑賞して

この物語は「指名手配犯を追いかけて消えた父をさがす」話なんですが、ただそれだけじゃない

はじめは消えてしまった父に対して、やるせない怒りとか不安とかさみしさを抱えながらも懸命に手がかりを探す娘・楓の姿を観ててこちらも辛くなっていたのですが

手がかりが集まっていくうちに、ん?ここでこうなるの?、えっ?なんでそうなるの!?っていう展開になっていって目が離せなくなりました!

最後の終わりかたも結局、そうなるのかぁ~!と戸惑いながらも納得できるようなラストでした

この作品ではでてくる登場人物たちがそれぞれ自分が求めるものを探していて、それを手に入れるために必死になって動いていく様子が描かれています

この誰が何を求めていて、だからどういう行動をして手に入れていくかみたいな過程が面白いし、恐ろしい!

それぞれが求めているものは結構、誰しもが持っているような基本的な欲で

他人を無視して自分の欲を満たすことは、そりゃ楽だし気持ちがいいけど

そういう自分の弱い心と闘いながら、支え合って生きていかなきゃいけないよなぁ

と考えさせられました!

ここまで読んで頂きありがとうございます。

少しでも気になった方はぜひ観てみてください(^^)

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