2022年10月に読んだ本【おすすめ本 感想 レビュー】

2022年10月に読んだ本を紹介します
次は何を読もうか悩んでいる方は参考にして頂けるとうれしいです(^^)
感想とおすすめしたい人について書いていきます

そしてミランダを殺す


あらすじ

ある日、ヒースロー空港のバーで、離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに声をかけられる。彼は酔った勢いで、1週間前に妻のミランダの浮気を知ったことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」と漏らす。話を聞いたリリーは、ミランダは殺されて当然と断じ、殺人を正当化する独自の理論を展開してテッドの妻殺害への協力を申し出る。だがふたりの殺人計画が具体化され、決行の日が近づいたとき、予想外の事件が起こり……。4人の男女のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防が語られるスリリングな快作!

評価:3.0/5.0

『このミステリーがすごい! 2019年版』第2位
『週刊文春ミステリーベスト10 2018』第2位
『ミステリが読みたい! 2019年版』第2位

タイトルの通りにミランダを殺すまでの物語が描かれた作品

殺す者、殺される者、追う者、追われる者たちの攻防が面白い

単なるミステリーではなく、登場人物たちの私情や過去が絡まり合っていって、一見シンプルな関係図がどんどん複雑に変化していく

主人公リリーの謎めいた雰囲気と聡明さにいつのまにか引き込まれて虜になった。そして、後悔した。

おすすめしたい人

・複雑に絡まるどろっとした人間関係をのぞき見たい人
・なんとなく好きになれないライバルがいる人

教育

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教育
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あらすじ

一日三回以上オーガズムに達すると成績が上がりやすいとされていて――。勝てば天国、負ければ地獄の、規律と欲望が渦巻く学校。私の幸せは、正しいのか? 人間の倫理を問う、芥川賞受賞第一作初長篇

評価:3.5/5.0

「成績」をあげるために推奨されている一日三回のノルマを達成するために至る所で交わる男女生徒

この「成績」も学園独自のほとんど運任せのようなカードゲームテストによって決められている

この意味が分からないテストの成績によって学園内の階級が決まり、成績をあげるために根拠があるのかも分からない様々な規則を従順に(思考停止して)守る主人公

一方、ノルマ達成に興味が無く本が好きな海という後輩や、規則に少しずつ疑問を抱き始める友人の真夏。

本当に頭が良いのはどちらか。

自分が学生のときに、当時は学校という狭い世界がすべてで、今なら何でも無いような小さな事にも全身全霊で悩んでいたことを思い出した

教育は生徒たちに絶大な影響力を与えると思う。良い意味でも悪い意味でも。

おすすめしたい人

・読書で非日常を体験したい人
・休日や空いた時間で話題作を一気読みしたい人

アスク・ミー・ホワイ

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あらすじ

初めて港くんと会ったのは、大寒波が到来した冬の日だった。
港颯真・元俳優。写真週刊誌のスキャンダル報道によって、彼は、少し前に芸能界から姿を消した。
ヨーロッパの街を転々としていたようが、ここアムステルダムに住み始めたという噂は本当だったのだ。

評価:4.5/5.0

今まで生きてきた中で心から大切に想える人に出会えていなかった主人公。

そんな彼が一人の美青年と出会って人生がきらめきだすような感覚を一緒に味わえる!

港君に会いたい気持ちは単なるミーハー心か、物寂しさによるものか、それとも・・・

甘酸っぱくて本の向こう側からそよ風と共に甘いかおりが漂ってきそうな素敵な世界観。

テレビでもよくお見かけする古市さんが書かれたと知って良い意味でびっくり。

繊細でずっと彼らの日常をのぞき見したいような心地良い一冊だった。

おすすめしたい人

・ありがちな恋愛小説に飽きた方
・ヨーロッパが好きな方

罪の声

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あらすじ

「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。

昭和の未解決事件「ギン萬事件」の記事を任された阿久津がほとんど情報ゼロの状態から一つずつピースを組み合わせて真相に近づいていく。

同時期に幼い自分の声が犯行に使われたことを知った曽根も自分と犯人の関係性を知るべく調査をしていた。

真相が徐々に明らかになるにつれて、物語を読んでいるだけのこちらも知ってはいけないものを追うような緊張感に包まれた。

恥ずかしながらこの物語の「ギン萬事件」のモデルとなった「グリコ森永事件」について詳しく知らなかったが、今回ネットで調べながら読み、日本でもこんなにも大勢の人を脅かした未解決事件があったのかと驚いた。

そしてこの本を読むことで一つの事件には犯人、被害者、関係者たちが確かに存在してそれぞれの想いがあることを実感した。

おすすめしたい人

・現実で起こった事件がモデルの話を読みたい方
・話題の超大作を読みたい方

今月は初めて読む作者さんの作品も多く、新感覚で読書が出来ました(^^)
来月はどんな本と出会えるかな~

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